ダイエット中に「水」を飲めというけど、それ本当?
目次
ダイエットで水が何故勧められているのか?
ダイエットをした事がある人なら、「ダイエット中は1日2リットル以上の水を飲みましょう」なんて言葉を耳にしたことがあるのでは無いでしょうか?
この概念だけが広まって、その詳細について触れられる機会が少ない気がします。
実際にダイエットをしながら水をたくさん飲んでいる人でもその真意を理解している人は少ないというのが印象です。
インターネット検索で「ダイエット 水」と検索すると、たくさんの怪しい記事がヒットします。
これらの情報すべて読んだ訳では無いのですが、やはり出所が不明の不明確な情報という気がしてなりません。
では、これらの怪しい記事では水をどのように評価しているのか詳しく見ていきます。
水を飲むと代謝が上がる説
この水を飲むと代謝が上がる説を唱えている人の意見では、水は血液として全身を循環するので細胞の隅々まで酸素が行き渡り代謝が上がるのだとか。またリンパの流れもよくなると唱えている人もいました。
これ、結構怪しいですね。
まず水を飲むと小腸から8割くらいが吸収され血液になるのは分かります。ですが、血液の循環を促すポンプの役目をしているのはあくまでも心臓です。大量の水を飲んだからと言って、いきなり心臓が倍の速さで拍出して循環を促す訳はありません。
そんな事したら、飲めば飲むほど心負荷が増し、最悪の場合死んでしまいますよね。
また、リンパ液を循環させるポンプの役目をしているのは骨格筋です。骨格筋が動かなければリンパ液は循環しません。
大量に水を飲んだ場合、不要な水分は血管を通って腎臓に運ばれます。
そこで、老廃物をろ過されて必要な水分は血管に戻り、不要な水分は尿として排泄されるだけです。
従って、代謝が上がると言うよりは腎臓の動きを活発にさせる事で、腎臓が消費するカロリー増加には繋がると言ったところでしょうか。
ちなみに、老廃物の排泄を促すなんて記事もありますが、腎臓が活発に活動するので老廃物は確かに排泄されます。
ただ、これはよっぽど普段から水分を摂らない人と比してという条件である事を忘れてはなりませんし、老廃物の排泄が直接ダイエットに及ぼす効果がどれほどのものかというのも考える必要があります。
本当に代謝を上げたいなら、食事を摂って熱産生するか(食事誘発性熱産生)、運動するか(活動代謝)、筋肉をつける(基礎代謝)。
これ以外で大きく代謝を上げるのは難しいのでは無いでしょうか。
むくみの解消に効果がある説
確かに、水分を日ごろから多く摂取していると体が「いつでも水分は入ってくる」という判断をして入ってきた水分をちゃんと排泄するようになります。
そういった意味では、普段は水分をちゃんと摂取していない人がいきなり水をちゃんと飲むようになればむくみは解消されるかもしれません。ただ、普段から水分をちゃんと摂取している人は変化ありません。
また、むくみに関してはミネラルも大きく関与している事を忘れてはなりません。
むくみを促進するものとしてナトリウム、むくみを解消するものとしてカリウムなどがあります。
食事から、これらのミネラルを調整することで水を飲む以上にむくみは解消します。
ちなみにですが、過剰な水の摂取はこれら電解質の濃度を低下させることから命の危険にも関わることがあるため注意が必要です。
便秘の改善説
これも普段からあまり水分を摂ってない人と比してという事になります。
また、便秘の改善には食物繊維も重要なので、水分+食物繊維を摂取しなければなりません。
また、便秘が解消されることでダイエットが急激に進む訳では無いことも理解する必要があります。
排便が促進されることで、排泄された便の分だけ体重が軽くなることはあるかもしれませんが…
そもそもダイエット関係なく厚労省は毎日2.5リットルの水の摂取を推奨している
以上、怪しい記事に書かれているものに対する意見でしたが、そもそも厚労省は「健康のために水を飲もう」推進運動の中で1日2.5リットルの水の摂取を推奨しています。
そうです。ダイエット関係なく健康のためには毎日2.5リットルの水の摂取がキーとなるのです。
とりとめもない、まとめになってしまいましたが、水を飲むことは間違いではありません。
ただし、飲みすぎには注意すること。また、水を飲むからと言ってダイエットが促進される訳では無いことも同時に覚えておくと良いのではないでしょうか。
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