KENNA GYM

体験談「オーバートレーニング症候群」のこわさ

LINEで送る
Pocket

オーバートレーニング症候群

そもそもオーバートレーニング症候群とは何?

本日は、とてもこわいオーバートレーニング症候群について紹介いたします。

まだ日本では一般の方はなかなか聞き慣れない症候群だと思いますが、実際にこれになってしまった私の実体験も通して、その恐ろしさと予防法について紹介します。

まず、オーバートレーニング症候群と聞くと、「ただトレーニングやりすぎて体を壊してるんでしょ」というイメージをお持ちだと思います。それは間違いでは無いのですが、そこに至る過程やトレーニングだけの要因で引き起こされる訳では無いことに注意が必要です。

ちなみにですが、「オーバートレーニング症候群」は厚労省のe-ヘルスネットでも紹介されている一つのシンドロームである点を理解しなければなりません。https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-016.html

こちらのサイトを見ますと原因には『原因は肉体的・精神的ストレスにより、視床下部や脳下垂体から分泌されるホルモンのバランスが崩れるためと考えられ、重症になるほどトレーニングの減量・中止期間が延び、競技復帰が不可能になることもありますので早期に発見し対応することが必要です。』と記載されています。

そう、オーバートレーニングによる肉体的なストレスだけでなく、精神的なストレスも考慮しなければならない点に特に注意が必要なのです!

私がオーバートレーニング症候群になるまで

私はこの記事を記載している時点では、まだプロのアスリートではありません。36歳の会社員の男性です。

そんな人がオーバートレーニング症候群になる訳無いとお考えの方もいるかもしれませんが、米国では一般人でもこのシンドロームを診断されるケースは少なくないようです。

つまり、本当はオーバートレーニング症候群に陥っていても、現在の日本の医学会においてはまだまだマイナーで、専門医もおらず正確な診断が出来る医師が少ないのが現状です。現に、日本でオーバートレーニング症候群を診断されるのはJリーガーなどが多いのですが、これはJリーガーがなりやすいのではなく、Jリーグのチームはスポーツドクターがチーム毎についており、その診断が出しやすい環境にあることを考慮する必要があります。

少し話が横道にそれたので、戻しましょう。

私は、プロのアスリートではありませんが、アマチュアのアスリートで競技はボディビル(クラシックフィジークというカテゴリー)をやっています。そして、今はまだアマチュアですが、プロを目指して日々トレーニングしていました。

私は20年に渡ってウエイトトレーニングを続けています。もちろん最初の頃から競技をやっていた訳では無く、家でダンベルやバーベルを使用したボディメイク目的のトレーニングを長らくやっていました。

30歳になるのを契機にボディメイクのコンテストに出場したので、競技のデビューは遅かったのですが、その年からジムにも通ってよりハードにトレーニングして大会上位を狙うようになりました。競技デビューして3年ほどすると、大会で優勝や上位入賞できるようになってきました。そして、この頃にはプロのボディビルダーを目標としてよりハードなトレーニングに打ち込むようになります。

この頃のトレーニングの頻度は、週に6日~7日で一回に1時間ほどトレーニングしていました。アマチュアのボディビルダーとしては、そこまで極端にトレーニング量が多い訳ではありませんが、確かにこの時点で休息が少なかったのだと今になって思います。

35歳になる頃、プロの資格取得をかけたコンテストに出場し3位に入賞します。ちなみに、このコンテストで総合1位(各クラスの1位同士と競って更に1位になること)になれば念願のプロになれていました。この結果は、私にとっては非常に悔しいものでした。そして、その頃からトレーニングの内容や時間について、0から組み立てなおす事にしたのです。

この敗戦後、トレーニングの頻度は週6日~7日と今までと変わっていないのですが、時間を1.5倍の1時間半やるようにしました。また、すべてのトレーニングセットで限界まで追い込むという、よりハードなトレーニングを自分に課したのです。理由は「今までの自分のトレーニングは追い込みが甘く、優勝できる身体づくりという点で改善すべき」と強く感じたからでした。

その頃、一方で会社員として働いていた仕事でのストレスも増え始めます。これは、リモートでの環境変化の中、会社の新製品発売などもあり、重要な顧客を担当していたプレッシャーもかなり重なりました。仕事についても、この頃には休日返上して2か月間、気づけば休みなく働き続けていました

 

ついにオーバートレーニング症候群の症状が出始める

ある朝、いつも通りの時間に起床したのですが、身体中が痛くて起き上がるのも一苦労でした。

最初は、疲れが溜まっているのか、はたまた前日までのハードトレーニングが筋肉痛をもたらしているのだと、不安どころかむしろトレーニングに徹した自分を褒めたいくらいの気持ちでした。ただ、この状態でトレーニングの継続は難しいので、とりあえずトレーニングは休みにしました。

翌日には、昨日までの全身倦怠感も軽くなっており、またトレーニングを再開しました。

しかし、この頃からトレーニング中のウエイトの重さなど強度が少しずつ下がり始めます。それは、今まで通りの重さだと挙上できない状態になっていたのです。ただ、こういった事は長年トレーニングをやっている方なら経験があると思います。

私も過去に経験があったので、少し強度を落として、また周期的に強度が上がるものだと信じて疑いませんでした。

また、トレーニング中に頻繁に吐き気を催すようになっていました。これも、ハードなトレーニングをやると陥りがちな状態なので、さして気にしていませんでした。

そんなある日、またあの朝のように全身痛になりました。その症状が出た際は、トレーニングは休んで、また回復したらトレーニング再開してというのを繰り返していたのですが、その全身痛の発現が日に日に頻度が高くなっていったのです。

この頃には、私も何か身体に異変が起きていることをようやく理解していました。それとともに、この頃には駅から自宅までの徒歩10分すらもきつく、傘を杖がわりにして歩くこともありました

オーバートレーニング症候群になってしまったら

こうしてオーバートレーニング症候群の診断を受けるに至った訳ですが、似たような症状に甲状腺機能亢進症(バセドウ病)などがあります。こちらの鑑別には甲状腺機能の検査などが必須なので、必ず検査で確認することをお勧めします。もしバセドウ病の場合、甲状腺の手術が必要になる場合もあるからです。

オーバートレーニング症候群の治療はとにかく休むことです。私の場合は、重症化する前に気付くことが出来たので良かったですが、最悪の場合は鬱症状も併発して、薬物治療が必要になる場合もありますし、仕事も休業しなければならない場合もあります。

そうなる前に、とにかく休むことです。とは言え、プロのボディビルダーを目標としている私にとってトレーニングを休むというのもストレスではあります。ただ、気長に考えて完治させればまた、大好きなトレーニングが出来るのだと自分に言い聞かせて今は我慢しています。完治までは数か月~数年かかるケースもあるようですが、私の場合は重症化する前だったので、もう少し早く復帰できるかもしれません。(現時点ではまだわかりませんが…)

 

どうしたら予防できたのか

過ぎたるは猶及ばざるが如しとは言いますが、このオーバートレーニング症候群はまさにその通りだと思います。

ただ、注意が必要なのは体のストレスだけでなく、トレーニング以外での仕事や家庭のストレスも引き金になっているという点です。だからこそ、一般人の私たちも注意が必要なのです。

とは言え、なかなか症状が出ないと気づきにくいのも事実ではあります。

また、症状が出てもすぐに「オーバートレーニング症候群」だと診断できる医師が少ないのも厄介な点です。

そこで、私がオススメするのは脈拍数の管理です。

オーバートレーニング症候群になると安静時や起床時の心拍数が増加すると言われています。実際に、私の心拍数をさかのぼって確認してみました。(Apple watch)のデータです。

・発症前:安静時心拍数46~60

・ハードトレーニング移行後:安静時心拍数59~82

・診断後:安静時心拍数63~85

ハードトレーニング移行から、診断までは4か月あります。

そう、このデータを見るとわかるのですが、診断の4か月前に既に兆候はあったのです。この頃は身体症状も出る前になります。

もし、この時に気付いて休息日を多くしていたら…と思っても今更仕方ありません。

今まで健康診断では40台で徐脈だと言われていたのですが、今では安静時でも80台になり、正直かなり自分の健康管理の甘さを悔やんでいます。

みなさまも、オーバートレーニング症候群はアスリートだけの病気だと思わずに、普段からコンディションには気を配って、楽しいトレーニングライフを継続していきましょう!

この記事を書いた人

中島謙太

神戸元町の「KENNA GYM」代表兼パーソナルトレーナー。ボディコンテストにおいて、様々な優勝・入賞歴あり。

この著者の記事一覧

コメントは受け付けていません。

LINEで送る
Pocket

正しい運動と食事で男女問わず、理想の身体づくりのお手伝いをいたします!

まずは体験から まずは体験から arrow_right
PAGE TOP